台湾遠征- How bad do you want it-

1週間に及ぶ台湾遠征が終了しました。
この遠征に関わって下さった全ての人々に心より御礼申し上げます。

今回の台湾遠征は1年目のチーム活動の集大成でした。
自分の全てをコートに置いてくる。
僕が今回求めたのはそれだけでした。

何十試合もある中で修正するチャンスは沢山あった。
その中でも必死にチャンスを掴み取ろうとする者。
言われた事に対して不貞腐れて諦める者。
この遠征では両極端に分かれ、君達の本質的な部分が垣間見れた時間でした。

アメリカ遠征とは違い毎日何試合も試合をこなすスケジュールでした。
スケジュール的にも、違う国に来ているのならその国の戦い方にアジャストするなど色んな面でタフだったのはこちらも理解はしている。
ただ自分で選んでこの環境でやり切ると決めたのならそこに対して言い訳は出来ない。
君達が目指しているのは “世界で通用する選手になる事”
そこを目指してるなら尚更どんなバスケットボールでもアジャストする力を身につけなければいけないし、不貞腐れてる時間なんてない。

この遠征を通して全てをコートに置いて来てる選手もいたが、圧倒的に少なかったのは残念だった。
遠征中も言ったがいつまでも誰かに頼っている様じゃチームとしても、選手としての底もみえている。

君達には常に言い続けているが、
本当にバスケットで生きていきたいのなら覚悟を決めなければいけない。

もう2年目のシーズンがスタートしている。
選手の数も増えて全員がベンチに必ず入れるわけではない。
チームメイトだけど、全員がプレータイムを勝ち取るためのライバルだと認識しなければいけない。
この遠征に参加した選手はこの遠征で得たものを今後どう還元していくのか。
新しい選手はどう自分のスタイルをチームに還元出来るのか。
2年目のチームがどうなっていくのか楽しみだ。
——————————————————————————-

この台湾遠征を通して色んな気付きがありました。
まずは子供達が雰囲気に飲まれていたところ。
徐々に慣れてきていいプレーを出せるようになり、それがもうちょっと早かったらなと思う場面が多々ありました。
子供達も遠征を通して成長出来た者、そうでない者と分かれました。
そこは全員を同じ指標に持っていけなかった自分の責任と力の無さを痛感しています。
僕自身、彼らをプッシュし続けなければいけないと思います。
全員がもっと成長しなければいけない。

今回個人としてアジアの国に行くのは初でした。
台湾はフィジカルがとにかくすごいと話は聞いていたのですが正直驚くことの連続でした。
全体的にフィジカルの強さは感じました。
ただ、ディフェンスはそれファールじゃないの?と思う事の連続でした。
とにかくバンバン相手に当たって相手を潰し、押し出すディフェンス。ハンドチェックもすごい。
日本も同じ事をするのですが、台湾の方がもっとやってきます。

そして、一番驚いたのが俗に言うJapanese Stepというボールミートの時のステップですが台湾の方がもっと酷かったです。

今回の遠征を通してこれがアジアのバスケットボールの問題だと思いました。
世界のバスケットボールでそのディフェンスはファールです。
ディフェンスはオフェンスのシリンダーをおかしてはいけないのですが、アジアの守り方はとにかく身体で押し出した者勝ちですし、ハンドチェックした者勝ち。
バスケットボールはフィジカルのスポーツですが、相撲やラグビーではないので身体で相手を圧迫して押し出すことや、バランスを崩させてスティールする事は出来ません。
俗にいうJapanese Step。
説明不要だと思いますがあのボールミートはアジアそれ以外の国では見たことがありません。

現地の台湾人から聞いたのですが、台湾は韓国寄りのバスケをするらしいので恐らくアジアでトップの中国も同じ様な事をするかと思われます。

もし、このバスケットボールがアジアの基準なら一生世界には勝てないなと再認識しました。
やっているのがアジアオリジナルのバスケットボールでどうやって世界に勝つのか?

世界はバスケットボールをプレーしているが、アジアは籠球をプレーしている。

それが僕の印象です。
もっとシリアスに考えていかないとアジアはどんどん世界から遅れていく存在になっています。
現状、今アジアの国は世界で勝てなくなってきています。
オーストラリアとニュージーランドはアジアの括りですが、アジア特有のバスケットボールはしてません。

基準を世界に合わせていかないと、どんなにいい選手が出て来ても現状は何も変わらないと思います。
バスケットボールと籠球は違うスポーツです。
この問題をどこまでシリアスに捉えられるか。
何も変わらなければアジアはいつまでもバスケ後進国のままだと思います。

選手、コーチ、審判も含めて全ての人間が今一度考え直さなければいけない。
この遠征を通して再認識させてもらいました。